突然ですが、一跡二跳の看板を降ろすことにしました。


なので今回が一跡二跳のファイナル公演です。最後の公演タイトルが『流れる庭−あるいは方舟−』だなんて、まるで解散していく劇団の行く末を描いた芝居なのか?と思われそうですが、残念ながらそうではありません。
  ファイナル公演は、「水」の芝居です。
  舞台は、ある地方都市の記者クラブ。市の中心を流れる大きな川が集中豪雨で氾濫。街は一気に水浸し。記者クラブも水浸し。それでも水はとどまることを知らず、あれよあれよと水量を増しながら至る所に押し寄せ、道路は分断され、ライフラインが断たれ、ついには記者クラブも陸の孤島状態になって、それでも水の勢いは衰えず、ヤバい、ヤバい、このままじゃ何か、とてつもなく危険、さぁ、どうする? 脱出? 誰が? どうやって? つーか、なんで俺ら、こんな目に遭ってんの? ここ、地方とはいえ日本でしょ? 日本って先進国じゃねーの? なんでライフライン、こんなにすぐにダメになっちゃうの? なんで自衛隊、助けに来てくれないの? つーか、水、マジでヤバいんだけど。――そんな話です。
 かつてTHEATER/TOPSの舞台に、『アジアン・エイリアン』では約1トンの水を貯め、『ガッコー設立委員会!』では5トンに及ぶ砂で埋め尽くした一跡二跳ですが、はてさて今回はどうなりますか。舞台に近い席をご希望の方は、もしかしたら完全防水スタイルでお越しいただいたほうがいいかもしれません(なんだ、水なんか出ないじゃねーか、ということになっても責任は持ちませんが)。
  最後の公演なので今回はしゃしゃり出て、終演後に「アフター・トークセッション」もやらせてもらいます。千秋楽を除く毎日やります。最後の打ち上げ花火と思って、いろんな方にご登場をお願いしました。こちらも楽しんでいただけたらと思います。
  さぁ、一跡二跳、ほんとにファイナルです。最後の公演にぜひ、おつきあいください。 


孤立無援となった場所を舞台に、「災害対策の危うさ」「危機的状況で秩序(平和・安全)はどう保たれるのか」を描く。 また、次第に危機を実感していく人々の人間模様を通して、インターネットを含む報道の信憑性、群集心理に左右される怖さ、自分の命を守ることにルールはあるのか、といった問題も浮かび上がらせていく。
翻訳劇、テレビドラマの舞台化、オリジナル・ドキュメンタリー・シアターに取り組んできた古城十忍の約2年ぶりの完全オリジナル書き下ろし。

 


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劇団一跡二跳
制作:岸本 匡史