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program
8/21(thu)〜23(sat)
岡部企画
風の墓
Place:紀伊國屋サザンシアター

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 「風の墓」は、岡部耕大の高校時代を彷彿とさせる舞台です。昭和36年の春から39年の3月まで、岡部は佐賀県立伊万里高校で学んでおります。長崎県松浦市からの県境を越えての汽車通学でした。まだ古い日本がそこここに残っていた時代です。白黒テレビからはアメリカンポップスのメロディーが流れていた時代です。「あの三年間がぼくの生涯を決めた。あれはぼくの人生の放牧時代だった」と岡部は語りますが、確かに高校時代ほど大切な時代もありません。
 1986年夏、岡部耕大はマレーシアのマラッカで、海の見える墓地からマラッカ海峡を望んでいました。映画のシナリオの取材でした
その墓地は「からゆきさん」たちの墓地でした。夏の昼下がり、その墓地に一人立った岡部は「風の墓」を書こうと決めました。「わが夢の眠るがごとく風の墓」。この舞台のクライマックスが過ぎ、取り残された老人が満天の星の下で一人呟くセリフです。明朗闊達な昭和30年代の高校生が活躍するこの「風の墓」ですが、岡部が託したテーマは、太平洋戦争、戦地マレーシアのコタバルで罪のない土地の女性を殺し、戦後「生きていた英霊」となり土地から土地を御遍路さんとなり彷徨い、ついに初恋の人に会うべく故郷肥前松浦に帰ってきた国分老人の中にあります。その老人の姿は、まるで夏の盛りに吹く風の中をひらひらと飛ぶ白い蝶のようでもあります。



Staff

作・演出:岡部耕大
音楽:羽柴 昴
美術:岡本謙治
照明:鈴木章夫
音響:藤居俊夫
舞台監督:山田和彦


Cast

国分(老人):小沢俊明
氷室:加藤繁木
権田(剣道部OB):紺野康文
巡査の保造:佐々木智
刺田健一(剣道部主将):岡 政樹
美輪恵子:岡 夏樹
純子:菊池真理
田中絹代(文芸部部員):成田敦子


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劇団一跡二跳

制作:岸本 匡史