突然ですが、1986年に旗揚げして21年間続けてきた「一跡二跳」の幕を下ろすことにしました。

21年間を思い返せば、数々の劇場にお世話になり、たくさんの方々と出会うことができました。
駅前劇場さん、ありがとうございました。シアターモリエールさん、ありがとうございました。
ザ・スズナリさん、長年に渡ってお世話になりました。SPACE107さん、ありがとうございました。
シアターサンモールさん、ありがとうございました。青山円形劇場さん、創作意欲を掻き立てられました。六行会ホールさん、ありがとうございました。
THEATER/TOPSさん、水を張ったり、5トンもの砂を運び入れたり、常に実験的な新境地にチャレンジさせてもらいました。ありがとうございました。東京芸術劇場小ホール1さん、ありがとうございました。シアターVアカサカさん、ありがとうございました。
紀伊國屋ホールさん、下見に行って初めて板の上に立ったとき、泣きそうでした。ありがとうございました。ザ・ポケットさん、ありがとうございました。
紀伊國屋サザンシアターさん、ありがとうございました。シアターグリーンさん、劇場のリニューアル前も後も使わせていただきました。ありがとうございました。
今はもうなくなってしまったけれど、旗揚げのパモス青芸館さん、ジァンジァンさん、劇場のたたずまいは今もこの胸に鮮明にあります。ありがとうございました。

そして何より、誰より、数々の劇場に観客としてわざわざ足を運んでくださった皆さん、ありがとうございました。劇場で皆さんと同じ空間にいて、同じ時間を過ごせることが無上の喜びでした。ドキドキしたり、わくわくしたり、胸が熱くなったり、怒りに震えたり。そんな思いを共有できたと信じます。ありがとうございました。

一跡二跳制作の最後の公演は『流れる庭─あるいは方舟─』です。
7月3日(木)初日で、13日(日)まで。新宿のTHEATER/TOPSが最後の劇場となります。一人でも多くの方とお会いすることができれば大変嬉しく思います。

一跡二跳にできること、一跡二跳でしかできないことを肝に銘じて、21年間やってきましたが、劇団一跡二跳は間もなく解散します。
ですが、演劇にできること、演劇でしかできないことは、きっとまだまだたくさんあります。
そのことだけはまだまだ、心から信じています。

劇団一跡二跳 古城十忍
2008年7月






劇団一跡二跳
制作:岸本 匡史