「私/さやか」 |
PCが開かれたテーブルを囲み、少女たちが笑顔でポーズを決めている。 少女たちの中心には一人の男。開かれたPCとは別のPCに向かっているが、そのPCには実態がなく、男はその実態のないPCをタイピングしつつ─。 |
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男 |
えっと、どの娘でいってみようかなぁ……、正真正銘のお嬢様、底抜けノーテンキ娘、ちょっと小うるさい風紀委員タイプぅ?う〜ン、よし、決めた。 |
男 | じゃまず、プロフィールを。 | ||
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少女 | 都立サキザキ高校1年。16歳です。 | ||
男 | ちなみにボディサイズは? | ||
少女 | 身長162、バスト82、ウエスト59、ヒップ84。気に入った? |
さやか |
これからあなたを好きになります、よろしくね。 | ||
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達彦 | え?絶対好きになってくれるの? | ||
さやか | もちろん。 | ||
達彦 | ホントに?俺がどんなにひどい人間でも? | ||
さやか | たとえそうだとしても、あたしを選んでくれたんだもん、きっと自分で思ってるほどあなたは最悪な人間でもない。少なくともさやかは大感激。ブラボー。あなたも大満足? |
達彦 | よろしく(握手の手を差し出す) |
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さやか | ………。(固まって動かない) | |
あや | (促して)さやか。 | |
達彦 | (差し出したまま)明るくおおらかなんだろ? | |
さやか | ………。(こわごわと応じようと……) | |
達彦 | ………。(差しだした手でさやかの手を握ろうとする) | |
さやか | (思わず飛び退いて)触らないで……! | |
あや | (驚いて)さやか。 |
さやか |
押忍、さやかです。 | ||
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達彦 | あ、どうも。達彦です。 | ||
さやか | これからあんたを好きになるから、よろしく。 | ||
達彦 | それ間違ってないかなぁ。 | ||
さやか | 何が? | ||
達彦 | 「好きになるから」って、それ未来のことでしょ。未来のことがなんでわかるの? | ||
さやか | 未来も過去も現在もさやかには同じことなの。 |