E
program
8/24(Sun)〜25(mon)
劇団コーロ
だれが石を投げたのか?
Place:紀伊國屋サザンシアター

[ Return ]



■ あらすじ
 トーマスは、足が不自由な自分を、家族の皆があたらずさわらずにしていると思い込み、家族の誰にも――ボランティアのヴォルフガングとビルクナー爺さん以外には――心を許していなかった。誰も自分のことを考えてくれない――そう思っていたのがとんでもない間違えだったということには、弟のフリーダーが落第を苦にして自殺したときに気づかされるのだった……。

■ 私たちの思い
 原作者は、ドイツの現代作家ミリアム・プレスラー。彼女は、現代社会の歪みの中で苦悩する少年や少女を主人公とした作品を書き続けており、現代に切り込む作家として、ドイツ国内では注目されています。

 生と死の間で揺れ動く青春期の少年の心の軌跡を余すところなく描いているこの 「だれが石を投げたのか?」は、一方で、危うい現代の家族関係や成績一辺倒になりがちな今の教育のあり方に問題を投げかけてもいます。
 この原作本に出会ったとき、私たちは、遠いドイツの話とは思えませんでした。現実の問題に目をそらさずにきちんと描いていることにもとても共感を覚え、是非、劇化を!となりました。
 「ドイツであることに徹しながら、しかしドイツであることを忘れてもらいたい」(ふじたあさや)――そんな思いをもちながら舞台化し(*96年1月初演)、現在、中学・高校を巡演していますが、自分自身の問題と重ね合わせながら観てもらっているようです。文字通り、一人一人の心に「石」を投げかける作品となっている、と実感しています。



Staff

原作:ミリアム・プレスラー
訳:松沢あさか(さ・え・ら書房刊)
脚色・演出:ふじたあさや
美術:内山 勉
照明:福井邦夫
効果:須川由樹
音楽:吉岡しげ美
衣装:五十嵐和代
舞台監督:恒川勝也
制作:宮下久美子・栗原和子


Cast

トーマス:岡崎 暁
フェーダー:曽我さとみ
エリーザベト:真下政美
エリカ:馬嶋千佳子
パパ:恒川勝也
ママ:安野ひろみ
ヴォルフガング:河塚俊哉
ビルグナー爺さん:村上嘉利
アンナ:石川晶子/佐郷ゆうこ
ガブリエレ・バウエルンファイント:安田美紀
スージー:尾島明子(劇団五期会)
牧師さん:佐郷ゆうこ
葬列の人:飯坂利加

[ Return ]

Index



劇団一跡二跳

制作:岸本 匡史