香澄はパソコンの海を閉じようと画面クリック。 するとEメールが前面に現れる | |||
澤口 | カスミさん いつ行くんだよぉ、カリブ海。俺はいつでもOKだよ。もう会社にも、近々まとめて有給とるからなって根回ししたし。あとはカスミさんがいつ行くかを決めるだけ。カリブ海ダイビングツアー。俺、思いっきり本気だよ。どうして冗談だと思うかなぁ。せっかくCカードとったんだから、カスミさん責任とって、俺をバンドウイルカに会わせてくれなきゃ。そうそう、パスポートも取ったんだよ、3日前。もう、こっちは完璧、バッチリなんだから、一度、ほんとに電話ください。直電、ケータイ、どっちでもOKですから。待ってます。 BYバンドウイルカに乗った青年、サワグチ |
澤口 | お前だってあっちこっちの顔も知らない女にベル入れてるじゃないか。 | |
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川岸 | あれは孤独対策ですから。 | |
澤口 | 何だよ、孤独対策って? | |
川岸 | 寂しいでしょ?(携帯電話を示し)こういうの、持ってンのに鳴らなかったら。ベルもケータイも鳴るためにあるんすよ。 | |
澤口 | だからって誰でもいいのか、相手は? |
香澄 | 坂巻さん、どうかしたの? | ||
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空知 | 何でもないんだ。 | ||
香澄 | ほかに用ができたの | ||
空知 | すぐ戻るって。なんでもないよ。 | ||
拭き掃除に専念していた千尋、突然その手が止まり空知を見て−。 | |||
千尋 | ナンデモナイ……? | ||
空知 | ……!(唖然) | ||
千尋 | ナンデモナイって、どういうこと? |
川岸 | 挨拶みたいなもんスよ。朝は「オハヨ」、昼間に「ゲンキ?」「ガンバレ」、そして1日の締めは「オヤスミ」。 | |
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澤口 | お前、何人もの女にそうやって、しょっちゅうベル入れてるわけ? | |
川岸 | さすがに全部は無理っしょう、今8人スからね、ベル友。 | |
澤口 | そんなに増やしてどうすんだよ。 | |
川岸 | でも大丈夫。代わりにベル入れてくれるとこありますから。ちゃんとフォローは利くんすよ。 |