「日本の演劇人を育てるプロジェクト」
新進演劇人集中講座
2人の演出家による
俳優スキル向上ワークショップ

【講師】
リュ・ジュヨン(韓国の「劇団サンスユ」演出家)&
古城十忍(ワンツーワークス)
【通訳】
みょんふぁ(洪明花)
【インストラクター】
奥村洋治・関谷美香子(ワンツーワークス)

俳優に求められる演技スキルとは何か。
2人の演出家がそれぞれ、独自の方法論でワークショップを行う。
そのテーマは「身体と感情の連動」「会話の技術」、そして「戯曲読解」と多岐にわたる。
同じテーマでも演出家によってアプローチの異なるレッスンを通して、演技に必要なスキルを多角的に学びます。

テーマ【A】
「雄弁に感情を物語る身体の獲得」
2024年8月
3日(土)・4日(日)の2日間
感情を[身体から]&[内面から]、両面から掘り下げるためのアプローチ

自分の台詞を言うことばかりに重きがあり、台詞と身体がちぐはぐな俳優は少なくない。「身体に感情を乗せる」とはどういうことか? 「全身を使って台詞を言う」とはどういうことなのか? 説明的に身体を動かすのではなく、感情によって身体はどのように変化するのかを理解することによって、「感情を雄弁に物語る身体の獲得=嘘のない台詞」を目指す。そのためにはどんなスキルを身につければよいのか、2人の演出家それぞれの身体訓練法を踏まえて実践してみる。

「身体と感情の連動」について、リュ・ジュヨンは、「内面から起こる感情で身体を動かす」、古城十忍は「まず身体を変化させ、そこから起こる感情の変化を探る」といった別々のアプローチでレッスンを行う。

テーマ【B】
「戯曲の感情を読み解く立ち稽古」
2024年8月
5日(月)・6日(火)・7日(水)の3日間
トライする戯曲テキストは、アントン・チェーホフ作 『ワーニャ伯父さん』

自分の台詞を言うことばかりに重きがあり、戯曲全体についての理解が乏しい俳優は少なくない。各場面でつくりあげるべきをムードを読み解くには何をすればよいのか?」 今回はアントン・チェーホフ作『ワーニャ伯父さん』の戯曲から、同じ場面をテキストとして選び、2人の演出家がそれぞれのアプローチで立ち稽古を行う。

同じ場面ながらリュ・ジュヨンと古城十忍から、異なる「演出家のノート」を得ることで、この場面で求められている感情とは何か、俳優として表現すべきことはどんなことかを理解して多視点で捉えることで、戯曲が求めていることは何か(戯曲読解)について考えが及ぶようにする。

ワークショップ概要・お申し込み方法

【日程】
2024年8月3日(土)~ 7日(水)
全日:12:30 ~ 20:30
※チラシには 13:30 ~ 20:30 とありますが、正しくは 12:30 ~ 20:30 となります。
【会場】
芸能花伝舎(西新宿)
【応募資格】
高校生以上の演劇経験者
【定員】
各テーマ16名
*【A+B】通して受講される方が優先されます。
【受講料】
【A+B】一般=28,000円/学生=23,000円
【Aのみ】一般=12,000円/学生=10,000円
【Bのみ】一般=18,000円/学生=15,000円

*日本劇団協議会正会員団体に所属する方は学生料金と同額で受講できます。

【応募方法】
下記フォームからお申し込みください。
【必要記入項目】
①参加希望テーマを必ず明記すること(【A+B】【Aのみ】【Bのみ】と表記してください)、②氏名(ふりがな)、③性別、④年齢(学年)、⑤身長、⑥所属団体の有無、⑦最近の主な舞台歴、⑧志望動機、⑨住所、⑩電話番号、⑪メールアドレス
【応募締切】
2024年7月30日(火)23:59
【お問い合わせ】
ワンツーワークス
TEL:03-5929-9130
【主催】
公益社団法人日本劇団協議会
【企画協力】
ワンツーワークス
【助成】
⽂化庁⽂化芸術振興費補助⾦(舞台芸術等総合⽀援事業(芸術家等人材育成))|独⽴⾏政法⼈⽇本芸術⽂化振興会

(チラシ pdf)

講師プロフィール

リュ・ジュヨン

1970年生まれ。演出家。劇団「サンスユ」代表。
劇団「白首狂夫」の創立メンバー、俳優を経て演出部として活動。2000年に、劇団での演出デビューとなる翻訳劇が好評で、新進女性演出家として注目を浴びる。
2007年には「白首狂夫」に所属しながら、自身の劇団「サンスユ」を創立。以降、パブリックシアター主催、国立劇場主催など、数々の作品に呼ばれ、女性演出家として第一線を歩んでいる。19年に「ヨンヒ演劇賞」、22年に「キムサンヨル演劇賞」を受賞。
また、21年には『恐怖が始まる』(作:古城十忍)を翻訳上演。コロナ禍にもかかわらず全公演満席、翌22年には「ソウル演劇祭」オフィシャルプログラムとして再演されている。

古城十忍

宮崎県生まれ。劇団「ワンツーワークス」代表。
新聞記者を経て1986年、「劇団一跡二跳」を旗揚げ。以降、2008年の解散まで全60公演すべての演出を手掛ける。翌09年に「ワンツーワークス」として再始動。一貫して社会問題に斬り込むジャーナリスティックな作品の発表を続けている。2005年に文化庁新進芸術家派遣でロンドン&スコットランドに留学、「ドキュメンタリー・シアター」の創作方法などを学ぶ。
23年、第31回読売演劇大賞中間選考会にて「演出家の上半期ベスト5」に選出されている。現在、(公社)日本劇団協議会常務理事。埼玉県立芸術総合高校、東京都立総合芸術高校、昭和音楽大学で非常勤講師を務める。