2018年11月22日(木)~12月2日(日)中野ザ・ポケット

劇団ワンツーワークス #26 『善悪の彼岸』

[作・演出]古城十忍
2018年11月22日(木)~ 12月2日(日)
中野ザ・ポケット

文化庁

文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会

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なぜ殺すのか? なぜ殺されるのか? 「殺す」ことを拒否できない刑務官たちの 知られざる苦悩。 日本国民の約8割が支持する 「死刑の正義」とはいったい何なのか?

あなたは死刑執行ボタンを 押せる? 押せない?   死刑執行を通して 「日本独特の責任論」に迫る―――

上演に寄せて

「死刑制度」を考える、ということの意味。 古城十忍(作・演出)

最近の話です。アメリカのテネシー州で、ある死刑囚が薬物注射による死刑執行を拒否、異議申し立てを行ったのですが、州最高裁はこれを却下。「おいおい、却下ってどういうことよ?」と思っていたら結局、この死刑囚の刑は11月1日に電気椅子によって執行されました。
テネシー州では、1999年以前に死刑判決を受けた死刑囚には薬物注射と電気椅子、いずれかの執行方法を選ぶ権利を認めているのだとか。(なんでも薬物注射に用いる催眠鎮静剤は死刑囚に苦痛をもたらすとして論議を呼んでいるらしいのですが、アメリカでは電気椅子による執行は2013年以降、まったく行われていなかったそうです)

このニュースをネットで知って、私が真っ先に思ったのは、「さすがアメリカ、情報公開が徹底しているぜ」ということでした。
死刑が未だに行われているのは、先進国では日本とアメリカのいくつかの州だけですが、日本の死刑は情報開示どころか、何がどうなって執行の対象者・執行日が決まっているのか、また、執行刑務官は誰の権限でどうやって決められるのか、執行されたあとその遺体はどのように扱われるのか、すべては闇の中なので、いろんな文献を読みあさってみても、ぼんやりとしかわかりません。以下、私が文献等で知ったことのいくつかを思いつくまま書いてみます。

① 刑の執行は、絞首刑。薬物注射、電気椅子は日本では行われていない。約1メートル四方の床が電動式で一瞬にして抜け、死刑囚はズドンと階下に落とされる。(明治12年まではなんと斬首刑。日本刀による打ち首だったとか)
② 絞首刑では首を吊られたあと、確実に死に至らしめるため、死刑囚は吊られた状態で約20分ほど放置される。
③ 落ちてきた死刑囚が苦しんでのたうち回るのを防ぐために、刑務官の中には落ちてきた瞬間に死刑囚の体に抱きついて暴れないように押さえる「支え」という役回りもある。
④ 死刑囚本人には執行当日の朝(だいたい9時頃)、執行を伝えられる。以前は2日ほど前に伝えられていたようだが、本人の動揺・自殺の恐れなどを考慮して当日伝達になったらしい。なので、朝、伝達されて執行されるまで恐らく30分もかからないのではないかと思われる。連行→執行→死亡確認→片付けまで、だいたい1時間程度で終える。
⑤ 死刑囚の家族や、また被害者遺族にも刑の執行は事前には知らされない。

……まあ、ざっとこんな感じらしいのですが、とにかく明確に知る機会はほとんど閉ざされているので、すべては推察するしかありません。
そこで私が不思議に思うのは、ほとんどの人が正確な実態は知らないのに、死刑制度を支持する(やむを得ないと考える)人が国民の8割を超えているという事実です。

話は変わるようですが、先日、ある高校の先生からこんなことを聞きました。その高校の修学旅行の行き先は沖縄で、せっかく沖縄に行くのだからと、学校では生徒たちに事前学習として「沖縄戦」を収めた戦争のドキュメンタリー映画を見せたのだそうです。もちろんその映像には変わり果てた死体も映っています。その映像はけっこう生々しかったらしいのですが、映画を見終わった生徒たちからは「なんでこんなものを見せるのか、見なきゃいけないのか」という声があちこちでけっこうあがったんだとか。
「我々としては、知っておくべきだと思って見せたんですけどねえ……」。先生はどこか残念そうにそう言っていました。

考えてみれば、「死」は日常からどんどん遠ざけられています。昔は自宅で死を迎えることは普通だったのに、いつしか病院で死ぬ人のほうが多くなり、今では自宅で死ぬ人は10%程度です。たぶん今の若者で「まだ一度も死体を見たことがない」という人は、私が若者だった頃に比べるとびっくりするほど増えているだろうと思います。
嫌なものは見たくない。嫌なことにはできれば関わりたくない。もちろん私にもその気持ちはあります。でも同時に、「今なお日本には、死刑執行を担わされている同じ日本人がいる」という現実に思いあたると、「本当に知らなくていいのか」という反発の心もむくむくと湧き起こってきたりするのです。
日本において、死刑は存置すべきか、廃止すべきか。もちろんその議論はもっともっと尽くされなければならないと思いますが、死刑制度を考えるということは私にとって、「おまえは本当に自分の頭でものごとを考えているのか?」「おまえは本当に知らなくていのか?」、そのことを突きつけられているようで、じっとしていられないような、ぞわぞわした気持ちになるのです。
2018年11月

公演日程

※開演時間が日によって異なりますのでご留意ください。

  11/22 23金・祝 24 25 26 27 28 29 30 12/1 12/2
13:30                   11  
14:00     3 4     7       13
18:30   2     5 6   9 10 12  
19:00 1           8        

★…アフターイベント、あります!

11月23日(金・祝)
18:30の回
公開ダメ出し(1)「いったい何がダメなのか?」 出演者の誰か×古城十忍

おかげさまで大好評のこの企画、上演を終えたばかりの本番について、今回も演出家が俳優を舞台上に呼んでガチのダメだし。演出家と俳優、それぞれのこだわりはどこにあるのか。何を目指してライブの演技に切磋琢磨しているのか。ワンツーワークスの芝居づくりの一端も俳優の素顔も垣間見える、なぜか爆笑の連続になること必至。

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24日(土)
14:00の回
バックステージ・ツアー「舞台に立ってみよう」 案内人:奥村洋治+小山広寿

「ウェルカム・トゥ・ザ・バックステージツアー!」。さあ、今回も、とにかく大きな声で始めますよ! いわゆる「小劇場」ならではの秘密満載の舞台裏を余すところなく全部さらけ出します! ネタバレ注意! 参加した人には全公演終了まで他言無用の口約束! 「あ、これはこうなってるのか!」「ああ、そうか! これはあのシーンの!」……乞う、ご期待!

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25日(日)
14:00の回
スペシャル対談(1)「死刑はなぜ廃止すべきか」 可知亮(死刑廃止FORUM90)×古城十忍

可知亮(かち・りょう)さんは、ボランティア市民団体「死刑廃止国際条約の批准を求めるFORUM90」で、「死刑映画週間」を開催したり、死刑執行抗議集会を行ったりと、一貫して死刑廃止を訴える活動を繰り広げている。死刑をなくすべきと主張する人たちの、その根拠は何なのか。被害者遺族の心情はどう受け止めるのか。「死刑廃止派」の可知さんに古城十忍が根掘り葉掘り、執拗に迫ります。

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26日(月)
18:30の回
出演者トーク(1)「経験と演技」 多田直人+山下雷舞+金原直史+奧村洋治

「人の心を動かす経験」を追体験することで、観客はその芝居から感動を得られるとして、俳優は「人の心を動かす」ほどの体験をどの程度、経験しておくべきなのか? 死刑という「体験した時が人生の終わり」という特殊な経験を、俳優はどういう思考回路で追体験するのか? 時に経験できないことも演じなければならない俳優。とすれば俳優に必要なのは何なのか。普遍のテーマを語り合います。

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27日(火)
18:30の回
出演者トーク(2)「社会派演劇とエンタメ」 松田洋治+野口清和+橋詰高志+中川光男+奧村洋治

「死刑制度の是非」というテーマを抱えて挑む、歴戦の客演・社会派俳優(?)4人と奥村洋治が、「面白くてエンターテインメント性の高い社会派演劇を生み出すにはどうすればいいのか?」を考える。自らの経験・日頃の考察から繰り出される妙案を全員が披露し、互いのアイデアへの遠慮なしの批判・罵倒(?)を加え、考察します。果たして名案は生まれるのか? 無駄な会話に終わるのか?

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29日(木)
18:30の回
スペシャル対談(2)「裁判員裁判と死刑」 田口真義(元裁判員、LJCC事務局)×古城十忍

田口真義(たぐち・まさよし)さんは2010年、東京地裁で「保護責任者遺棄致死他事件」の裁判員を担当。12年には裁判員経験者同士の交流を目的とした団体「LJCC~裁判員経験者によるコミュニティ~」を発足させている。誰もが経験する可能性のある裁判員。「経験したことで何が変わったのか」「裁判員として死刑を支持できるのか」等々、身近に起こりうる問題として死刑を考えます。

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30日(金)
18:30の回
出演者トーク(3)「作品へのアプローチ」 竪山隼太+浦野真介+小山萌子+関谷美香子

さまざまな現場で活躍中のワンツーワークス初参加の皆さん、「ワンツーの作品づくりって楽しかったですか?」。ズバリ、その回答はいかに? それぞれどんな思いで「死刑」というテーマに向き合ったのか。どういう視点で自分の役をつくり上げたのか。共演者とのセッションはうまくいったのか。初共演の面々が腹を割って語り合います。思わぬ「ここだけでしか聞けない裏話」も飛び出すかも!

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12月1日(土)
18:30の回
スペシャル対談(3)「死刑執行の実態」 坂本敏夫(元刑務官、作家)×古城十忍

坂本敏夫(さかもと・としお)さんは大阪刑務所にはじまり、東京拘置所での勤務も経験した元刑務官。その後、作家となり、死刑の現場を知っている唯一の現役作家として、『誰が永山則夫を殺したのか』(幻冬舎)、『死刑執行人の記録』(光人社)等の著書を刊行。対談ではまだまだベールに包まれていることの多い「死刑執行」、その実態について、微に入り細に入り具体的に語っていただきます。

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チケット

発売日

一般前売り開始
2018年10月6日(土)

料金(全席指定・税込み)

一般(前売)
4,800円
一般(当日)
5,000円
学生
3,000円
初日割(前売り)
4,000円
  • *「学生」チケットはシーボーズのみの取り扱い。当日、会場で学生証の提示が必要です。
  • *「初日割」チケットは、11月22日(木)の回の前売り扱いのみ。
  • *受付開始および当日券販売開始は開演の1時間前、開場は30分前です。
  • *10歳未満の児童はご入場いただけません。

取り扱い

ワンツーワークス
http://www.onetwo-works.jp/
シーボーズ
Tel&Fax:03-3635-8686
mail:26ticket@onetwo-works.jp
チケットぴあ
0570-02-9999 (Pコード:489-189)
http://w.pia.jp/t/onetwo-works/
e+(イープラス)
http://eplus.jp/ath/word/4830
Confetti(カンフェティ)
WEB予約 http://confetti-web.com/onetwo-w26/
電話予約 0120-240-540(平日10:00~18:00)
カルテット
https://www.quartet-online.net/ticket/onetwo-w26

お問い合わせ

ワンツーワークス 藤川けい子
〒166-0004 東京都杉並区阿佐谷南1-8-3
佐保会東京会館101
tel:03-5929-9130  
fax:03-5929-9131
善悪の彼岸

(チラシ pdf)

劇場

中野ザ・ポケット

JR中央線・総武線/東京メトロ東西線
中野駅南口より徒歩5分。

〒164-0001
東京都中野区中野3-22-8

※駐車場はございません。車・バイクでのご来場は御遠慮ください。

ロビー電話:03-3382-1560(公演期間中のみ)
事務所電話:03-3381-8422

スタッフ

  • [美術]礒田ヒロシ
  • [照明]磯野眞也
  • [音響]黒澤靖博
  • [舞台監督]尾崎 裕
  • [ドラマトゥルグ]富貴純子
  • [衣装]友好まり子
  • [大道具]イトウ舞台工房
  • [小道具]原田佳世子
  • [演出助手]鈴木杏奈
  • [舞監助手]小山広寿/成生隆倫
  • [衣装助手]増田 和
  • [イラスト]古川タク
  • [デザイン]西 英一
  • [スチール]富岡甲之
  • [舞台写真]黒木朋子
  • [票券]川井麻貴 シーボーズ
  • [協力]アイオーン/アイズ/アクトレインクラブ/アトリエトモヨシ/演劇集団キャラメルボックス/ エンパシィ/さいたまネクスト・シアター/Gプロダクション/スーパーエキセントリックシアター/Staff-plus/スペースクラフト・エンタテインメント/タクンボックス/ネヴァーランド・アーツ(以上、50音順)/一二の会
  • [助成]文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
  • [制作]藤川けい子
  • [製作]㈱オフィス ワン・ツー