五味さん | じゃ、いただこうか。 | |
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平野さん | 食べましょ、食べましょ。 | |
5人 | いただきます。 |
走次 | ねぇ! | ||
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父・母 五味さん 平野さん | え? | ||
走次 | どうしてお兄ちゃんとおじいちゃんは呼ばなかったの? | ||
一瞬、凍りつく二つの食卓。 走太郎と祖父も、じっと食卓を見ている。 | |||
走次 | どうして? | ||
父 | だってお前、たまたま会っただけなんだから。 | ||
母 | 偶然そうなっちゃっただけじゃない、何言ってるの、この子は。 |
祖父 | わしが赤ん坊に見えるか? | |
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走次 | …! | |
祖父 | こんなもんあてがわれて、いいようにあしらわれて、わしは赤ん坊か? | |
走次 | そんなこと…。 | |
祖父 | だとしてもな、わしが赤ん坊だとしてもな、赤ん坊をほったらかしにする奴等は人間じゃない。そんな人間はわしの家族にはおらん。 |
母 | そんなとこ立ってないで挨拶しなさい。ほら、こっち来て。来週から母さんの代わりにいろいろやってくれるのよ。青井さん。 | |
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小箱 | 青井小箱です。よろしくね。(と握手を求める) | |
母 | じゃあたし、ちょっと出てきますから。(行く) | |
小箱 | はい、いってらっしゃい。じゃ走次君、一緒にお花に水あげようか。よし、行こう。(行く) |